会社を円満退社したいなどの理由から「退職代行サービス」を利用する人が急増している。
Yahoo!ニュースが発表した退職代行サービスの意識調査では、退職代行サービスを利用したいかという問いに約4割の人が退職代行サービスを利用したいと答えている。
一方で、退職代行サービスを利用しようと思った時に金額が安いという理由だけで退職代行サービス業者を選ぶ人も多いのではないだろうか。
結論からいうと、金額が安いという理由だけで退職代行サービスを選ぶのは危険なためおすすめしない。
この記事では、退職代行サービスをどのように選択するのがベストなのか、危険な退職代行サービスとはどういった業者なのかも含めて、安全な退職代行サービスの選び方を紹介していく。
1、 運営者の安全性は?
気になる退職代行サービス業者が安全であるかを見極める最初のポイントは、運営者が個人・法人・労働組合のどれに該当するかである。
法人(会社)・・・法人登記をしている営利目的で事業を営む団体
個人事業主・・・税務署に開業届を提出し個人で事業を営む者
労働組合・・・労働時間などの労働条件の改善を図るために、労働者が協力してつくる団体
結論からいうと個人事業主より法人、法人よりも労働組合のほうが、信頼度が高く、退職代行サービス業者の選び方としては有効である。
個人事業主 ✕ < 法人 〇 < 労働組合 ◎
なぜなら、個人事業主というのは上記の説明でもあるように税務署に「個人事業の開業届出・廃業届出等手続」を提出すればだれでも事業をはじめることができるからである。
個人事業主のほうが法人業者よりも料金設定が安い事例もあるが、安い分サポートも薄い可能性が高いので注意したい。
一方、法人(会社)登記費用等の初期費用がかかることや会計処理が非常に難しいことから信頼と実績がないと運営していくのが難しい。さらに税務調査により詐欺まがいの活動をしていたり、脱税行為が発覚すると最悪の場合実刑が課せられる。
ただ、なかには法人であっても詐欺まがいの活動をしている可能性もあるので、利用者が多い実績のある法人(会社)を選ぶことが退職代行サービスのリスクを避ける選び方である。
労働組合は、会社と従業員の間に入り、会社との交渉が可能な法的に認められた団体なので、個人事業主や一般法人とは違い「非弁リスク(非弁行為になるリスク)が全くない」のが大きなメリットである。また、そもそもが賃金や労働時間などの労働条件の改善に努めている団体なので、労働者を騙す危険性は非常に低いといえる。
弁護士のように料金が高くなく、賃金や労働条件について詳しい上にリスクのない「労働組合」を選択することが、退職代行サービスの良い選び方であると言える。
2、口コミや評判は?
退職代行サービスの認知度が高まっているとはいえ、まだまだ知らない人はたくさんいる。
その中で、自分が選ぼうとしている退職代行サービスが本当にいいサービスなのかを判断するうえで有効なのが「口コミ評価」である。
有名な口コミサイトでいうと匿名掲示板として知られている「2ch」。ツイッターやフェイスブック、インスタグラムなど、SNS等を通じて評判や口コミを調べるのもひとつの選び方として覚えておいていただきたい。
また、ネット上で情報が飛び交うのは、その退職代行サービスが注目されていることを示す指標にもなり、口コミ評価が多い業者=利用者が多い、という認識が必要である。
実際に退職代行サービス利用者の生の声(口コミ)を聞くことができれば、信じて良いかの判断もしやすいと思われるので、気になる退職代行サービス業者がいる場合はググって調べてみるのも退職代行サービス業者の選び方として有効な手段である。
3、料金は安い方がいい?
退職代行サービスを選ぶうえで最も気になるのが「利用料金」ではないだろうか。同様のサービス内容であれば、なるべく安い料金設定の退職代行サービス業者を選ぶだろう。
ここで注意してほしいのが、安い価格設定(1万円前後)でサービスを提供している退職代行サービス業者である。
退職代行の提供サービスにはユーザーの代わりに退職する旨を伝えるだけではなく、退職手続きの各種代行やユーザーとの退職理由のやりとりなど非常に時間と手間を有する仕事である。
つまり、1万円前後の価格設定はあまりに安いことを意味するのだ。
大事なのは適正価格で、一般的に正社員の人で3万円前後が適正価格といわれている。単に料金が安いという理由だけで選ぶ「退職代行サービスの選び方」はおすすめしない。しっかりサービス内容を確認した選び方を実践しよう。
4、WEBサイトをよく見よう!
口コミ評価同様、退職代行サービスを調べるときに必ず確認しておきたいのがWEBサイトである。
WEBサイトを見れば、その退職代行サービス業者がどのようなサービスを提供し、どういうプログラムで動いているかがが一目瞭然である。
口コミ評価をみる前にWEBサイトの確認をしたほうが先入観なく判断できるので、順番としては口コミ評価を見る前にチェックしてほしい。
また、サイト内に不安を煽るようなことを書いている退職代行サービス業者や弁護士は自社のサービスに自信がないことの表れなので要注意である。
さらに、WEBサイトデザインが見にくいサイトや会社概要等が書かれていないサイトにも注意が必要である。大手退職代行サービス業者で公式WEBサイトに力を入れていない業者はほとんどない。つまり、WEBサイトデザインを見れば、その退職代行サービス業者が信頼できるかどうかが判断できるのである。
退職代行サービス業者のWEBサイトを見て判断する選び方も非常におすすめである。
5、実際に相談して対応を見てみよう!
ここまで退職代行サービスの選び方について紹介してきた。
簡単に流れをまとめると「退職代行サービス業者情報の確認」⇒「WEBサイトで料金設定・デザインの確認」⇒「口コミ評価の確認」⇒「実際に相談」という1連の流れで確認してもらいたい。
実際に相談した際のポイントとしては、以下の物に注目してほしい。
・返事は適度に早い(遅すぎるのは問題)
・質問に対して的確な回答がされているか。
・言葉使いや文章に問題はないか。
基本的な部分ではあるができている業者は洗練されており、知識も十分に蓄えられている印象になるが、できていない業者は本当に退職代行を任せて大丈夫なのか心配になってしまう。
勤めている会社側に対する姿勢にも繋がるポイントになるので、依頼する前に十分確認してもらいたい。
【まとめ】
冒頭でも述べたように「安い」という理由だけではなく、「口コミ評価」や「WEBサイト」を参考にして「本当に信頼できる退職代行サービス業者の選び方」を実践していただけるとうれしい。
なぜなら、H30年の厚生労働省の調査によると仕事が原因で自殺してしまう人は年間に2000人を超えるといわれている。退職代行サービスはそういった人に寄り添い、手助けしてくれるサービスでもあるのだ。
職場の人間関係や過酷な労働環境・時間によって仕事を辞めたいのに辞めれない人は、「退職代行サービス」をぜひご利用いただきたい。
そして、迷った時はまず問い合わせをして相談してみると良いだろう。
現在、あなたが気になる退職代行サービス業者は、本当に安全な業者といえるかどうか今回の記事を参考に判断してみてもらいたい。
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